負けないこと、勝つこと。

 
須賀です。
 
先日行われた53回目のスーパーボウル、
ペイトリオッツが6回目の優勝。
 
後半から観ていたのですが、
まー、なんというか、どちらも
ディフェンスが良かったのね、
って感じの超低スコアの試合。
 
スーパーボウル史上の合計最低得点を
更新したのですよね。
 
結果は13-3。合計16点。タッチダウン1回のみ。
それまでの最低は14-7の21点だったそう。
 
スポーツの試合ではよく言われることですが、
勝つことより負けないことのほうが簡単。
 
守備、ディフェンスを強化すればいいので。
 
アメフトの場合はそうとも言えないところが
あるのかもしれませんが、サッカーなんかは
それが顕著にでますよね。
 
リスク取って攻めて負けるよりも、
守備を固めて0-0で終われば勝ち点1なので、
それで良しとする場合がある。
 
ロシアW杯で日本代表もやってましたよね。
 
相手が前がかりになってきたところで、
カウンターが一発決まって1点取れれば
1-0で勝てるチャンスもあるし、ってことで。
 
ただ、この負けない作戦を取っていると、
強いチーム、勝てるチームにならないですよね?
 
負けないチームと強いチームは違うわけです。
 
強いチームは「勝つ戦略」を持っています。
 
それもカウンター一発作戦だけでなく、
他にもいろんなのがあるのです。
 
よく言われるのは、サイドから崩すとか、
ポゼッションとか、キック・アンド・ラッシュとか、
例は古いですけど、いろいろある。
 
作戦というのは無数にあるはずなのです。
守備一辺倒だけでなく、攻める作戦、戦術も
とにかくたくさんあるはずってこと。
 
 
ただし、問題はここから。
 
戦術、作戦は無数にある。
それはどこにあるか?というと、
監督の頭の中にあります。
 
サッカーチームの戦力(実力)のうち、
もっとも重要な割合を占めるのは、
実は「監督」と言われています。
 
戦力の7割は監督とも。
 
なので、かつてのレアル・マドリードのように
「銀河系軍団」と呼ばれるほどの選手たちを集めても
そのコマを監督が最大限に活用できなければ、
常勝軍団にはなっていかない。
 
 
ということは、勝つために重要なことは、
監督の頭の中にある戦術だけではない、
ってことにもなります。
 
つまり、戦術があっても、それを実現できる
選手のスキルがなければ成り立たないのです。
 
ワールドクラスならできるのでは?とも思いますが、
案外そうでもないのだな、って思うこともあり。
 
ここは選手のエゴとかこだわりとか、選手間、
フロント、キャリア選択との兼ね合いなど、
いろいろ絡んでくるので一筋縄にいかないところ。
 
僕の好きな映画で、『エニイ・ギブン・サンデー』
ってアメフトがテーマのものがあるのですが、
この中の登場人物のひとりは頚椎に問題があって、
それ以上損傷したら半身不随の危険もあるのに、
コーチに試合の出場を志願するって場面があるのです。
 
選手生命どころか、半身不随のリスクを負ってでも、
活躍して大きな年俸を獲得したい、みたいなのが
あるわけですよね。
 
この辺の心理状況はトップアスリートになってみないと
とうてい理解できないところだと思います。
 
 
話があちこちしていますが、
負けないことと勝つことについて。
 
負けないのは簡単って話は、
要は、勝負しなければいいってこと。
 
個人レベルで言うなら、
チャレンジしないこと。
 
チャレンジしないでいつも通りなら、
負けを経験することはないでしょう。
 
でも、勝ちたいなら、
チャレンジが必要です。
 
カウンターをくらうリスクを負って、
前に出ないといけないわけです。
 
 
そのリスクを減らすためにあるのが、
戦術であり、作戦ってことですよね。
 
事前に想像して、仮説を立てていく。
 
で、その仮説を実行していく。
 
トライすればエラーもあるけど、
トライしなければわからないことがあって、
エラーしたことで学べることもあって、
ひとつひとつ精度が上がる。
 
この連続の中で勝てるようになる。
 
言われてみれば当然です。
それ以外の方法はない。
 
 
負けない、というのはときに必要ですが、
基本は攻めの戦略であり、チャレンジです。
 
勝ちに行こうとするからこそ、
意義のある負けの経験ができて、
勝率を高めていくことができる。
 
 
冒頭のスーパーボウル、どちらのチームも
負けない作戦ではなく、やたらとディフェンスが
効いていた試合だったなという印象です。
 
ということは、
勝ちにいくには、まず守備固めが必要だ、
とも言えます。
 
守備が先?攻撃が先?
 
それはわかりません。
ケース・バイ・ケース。
 
これ、スポーツだけでなく、
あらゆるビジネスでも同じこと。
 
結局のところ、大事なのは、
バランスを見出すことでしょう。
 
攻めと守りのバランス。
 
難しいかもしれませんが、
考えないとわかりません。
 
「考えてもわからない!」
という場合は、ご相談に応じますので、
メッセージください。
 
では、また。

 

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