須賀です。
とある本を読んでいたら、
とても興味深い内容がありましたので
シェアしていきます。
「須賀さん、いつも本ばかり読んでて
いつ仕事してるの?」
って質問はしないでください(笑)
本のタイトルはまだ内緒です。
最近ちょっとずつ話題になってるやつ、
とだけ書いておきましょう。
で、興味深い内容について。
冒頭で「臓器提供」を意思表示している人の
各国での割合の違いが出されます。
ちょっと古いデータなのですが、
ドイツが12%、スウェーデンは86%だそう。
なんでこんなにも偏りがあるのか?
を、ちょっと考えてみてください。
ドイツはドライな国民性なのでしょうか?
スウェーデンは高福祉国家だから、人に対する
思いやりが深いのでしょうか?
次のデータ。
ドイツと同じような国民性と推察される
オーストリアのデータは、ほぼ100%。
スウェーデンと同じ北欧のデンマークは、
なんと4%だそう。
???
国民性とか福祉とか、関係ないの?
と思いますよね。
答えはYESです。
では、なにが違うのか?
その答えは、
「初期設定」
です。
「あなたは臓器提供をしますか?」
という質問があるわけです。
すると、割合が高い国では、
「私は臓器提供しません」にチェックを入れる
仕様になっています。
逆に、割合が低い国では、
「私は臓器提供をします」にチェックを入れる
仕様になっているのです。
チェックを入れる、という行動を起こす必要が
あるとき、人はその内容が複雑で判断が難しい
ものほど、行動しない、という選択を取ります。
臓器提供、という難しいテーマでは、
チェックを入れる行動が取れない。
結果として、「しません」にチェックを入れる
場合には、そのチェックをしないので、結果的に
「します」を表明することになってしまう。
Aを選ぶか、Bを選ぶか、という選択を迫られたとき、
その判断が難しいほど、人は選ばない、という
「現状維持」を選ぶのです。
なので、初期設定のまま放置されることになる。
起業したいけど、できない、みたいな人も同じ。
今の会社にずっといたいとは思わない、
でも、起業してうまくいくかわからない…。
ってわけで、どっちも選べないから、
今の会社でずっと働いている。
そういう感じです
なんだか不思議な話です。
人はものすごく真剣に考えているようで、
実際にはあんまり考えていない可能性がある。
じゃあ、どうしたらいいのか?
っていうのも明確な答えはありません。
ただ、大事なのは、自分の頭の中にも
こういったバイアスがあると知ること。
なにか難しい選択をするときには、
冷静になって、バイアスがあることを確認して、
意識的に判断するといいのでしょう。
いざとなると難しいことです。
でも、知っていれば、少しは対処できます。
では、また。
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