見えなくてもわかる。

 
須賀です。

ちょっと特殊な状況下での話です。

とある人は、脳卒中で視覚に関する部位が
機能しなくなり、「盲視」という状態に
なってしまったそう。

これ、失明や盲目とは違う状態です。

目の機能は生きているけど、目から入る
情報を処理する脳の部分が機能しなくて、
目で見たものがなにかわからないのだそう。

わかりますかね?

例えて言うと、仮に、ビデオカメラとパソコンを
ケーブルでつないでいるとしますよね。

この状態で、ビデオカメラは壊れていないので
映像をパソコンに転送することはできるけど、
パソコンの画像処理の部分が壊れているので、
それをモニターに映し出すことはできない、
みたいな感じ。

で、盲視になってしまった方で実験したそう。

最初にやったのは、目の前に○か△の画像を
見せて、それがどちらかを当てる、というもの。

この結果は、正答率が50%。

あてずっぽうと同じですね。
まったく判別できていない。

次の実験は、見せるものを変えます。

人の表情を当てる、というもの。
喜んでいる顔、怒っている顔、
どちらかを当ててもらう。

さっきの○、△よりも情報としては
複雑なはずだし、これも正答率は50%、
と思いきや、60%以上に上がったそう。

それくらいなら誤差の範囲内では?
と思うかもしれません。

実際にそうかもしれません。

でも、人の脳の中には相手の表情を
つぶさに観察して分析する部分が
しっかりとあるそうで、それがキチンと
働いているとしたら?

目からは正確な情報が脳に伝達され、
本人は知覚できてないけど、脳は
その表情がどちらかわかるとしたら?

可能性あると思います。

と、もうひとつの実験。

もうちょっと複雑になります。

床にいろんな障害物を並べたところを
歩いてもらう、というもの(杖なしで)

目が見えない人にとっては、これって
とっても恐怖の状況です。

足元になにがあるかわからなくて、
どこでどうやって転ぶかわからない。

被験者の方、最初はやるのを断ったそう。

でも、説得されてやってみた。

結果としてどうだったか?

予想できるかと思いますが、
何にぶつかることもなく、無事に
ゴールとされる場所まで辿りついた。

本人に「どうやって?」と聞いても、
答えはわからなかったそう。

ま、推測するには、本人としては
目が見えなくても、目そのものは
機能しているんだから、身体は無意識に
障害物をよけて歩けた、ということでしょう。

不思議ですよね。

意識ではできない、無理だと考えることも、
実際にはなんなくできることがある。

それも、スピ系のあやしいオカルティックな
エネルギーの話でなく、実験に基づくお話。

脳の働き、意識、無意識、知らないことが
たくさんあります。

自覚できないこと、わからないことのほうが
まだまだ多いのかもしれません。

もうちょっと、探求していきましょう。

では、また。

 

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