エコーチェンバーとフィルターバブル

須賀です。

最近、退屈なんですよ。
刺激が少ない。

理由を探ってみると、あっさりわかりました。

毎日、同じようなことしかしていない。

さらに言うと、
同じようなサイトからしか情報を得ていない。

あなたはどうでしょう?
心当たり、ありませんか?

それがいいとか悪いとかの話じゃないんです。
心地良いかどうかです。

「今日も昨日と同じように良い日だった!」
とか喜べる人はOKだと思うのですね。

ただ、僕はこういうの好きじゃないので、
今日は昨日と違う日だった、というのが
感覚的にいい感じなわけです。

で、タイトルの話。

エコーチェンバーってなにかって言うと、
直訳すると、反響する部屋みたいな感じ。
自分の声が反響して聞こえる部屋にいると思ってください。

これ、意識してる、していないに関わらず、
インターネット上で起こってるんです。

どういうことか?

たとえば、あなたがワクチン賛成派だとします。
で、「私はワクチン賛成」と表明してるとしたら、
同じようにワクチン賛成の人たちの声というか、
記事や動画やいろいろが目に入りやすくなる。

逆に、反対派の意見とかあれこれは
「私には関係ない話」みたいになるんですね。

エコーなので、増幅していく。
どっちかというと賛成派、的なノリだったのが、
新たな情報を得ていくうちに大賛成派になり、
「すべての人が打つべき!」みたいになったりする。

極端な話に聞こえるかもしれませんが、
そういう感じで強化されていくってこと。

自分が持った信念みたいなものが、
自覚するしないに関わらず強化されるような、
そんな仕組みがあると思ってください。

それが悪いと思うかどうかは本人次第ですが、
反対意見に耳を貸せなくなっていくのは、
必然的な流れとしてあるのかもしれません。

もうひとつ。
フィルターバブルも似たような話。

これはAmazonのレコメンドを想像してください。

「ほしいものリスト」や「閲覧履歴」の情報から
「あなたにオススメ」みたいに商品を提案される、
そういう経験ありませんか?

これが普段のネットサーフィンでも全体的に
拡大されてると思ってください。

あなたが過去に検索したキーワード、
閲覧したホームページ、
気になったニュース記事、
クリックしたあの商品、
そういった情報にもとづいて、
あなたが好きそうな商品や情報を自動的に
提案してくれるわけですね。

そうすると、
過去の自分の興味関心にもとづいた情報やらが
ずっとスマホやPCの画面に並べられることになる。

それはそれで「楽」と考えることもできます。

「前にこのページ見てたから、新しいこのページも好きなんじゃない?」
って、勝手に見せてくれるわけだから、自分から探しに行く必要ないからね。

僕も広告屋のはしくれなので、リマケ、リタゲなんてやつを
設定して配信していたこともありました。
それはそれで効果的なんだと思いますよ。

結局のところ、露出を上げるのが大事なので。

でもね、ちょっと待ってください。

インターネットを開く、その画面の先には、
自分がこれまで知ることのなかった、
広大な知の集積があるのですよ。

ネットには入り口的なものしかないとしても、
そこから奥深い世界に入っていくこともできる、はず。

それにも関わらず、
勝手に、自動的に表示される
「お前、こういうの好きだろ」
ばかり摂取していたら、栄養が偏る感じ。

これまでに見たことがない景色、
触れたことがないなにか、聞いたことのない音、
そういうものが新しい刺激になると思うんですよ。

そうして化学反応が起きたら、
また違う世界に移っていけるのかも。

というわけで、
僕もこれまでとは違うなにかを探さなくては。

<参考資料>
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd114210.html

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