ペプシパラドックスってなに?

 
須賀です。

コカ・コーラとペプシコーラ、どちらのほうが
美味しいと感じますか?

普段、どちらも飲まないからわからない、
という意見が多いかもしれませんが、
仮でいいので、どちらか決めてみてください。

350mlの缶を想像してください。

あなたが選んだのは、赤い缶、青い缶の
どちらか。

それを手にとって、プシュッと開けます。
氷の入ったグラスに注ぐと、シュワーッという
音とともに炭酸が弾ける。

グラスから口に入れると、炭酸の爽快な刺激と
冷たく甘く、爽やかな味が広がっていく。

身体に悪いとわかっていながら、久しぶりに
飲むと美味しい!って感じですよね。

で、あなたはいま、きっと、赤い缶の方を
イメージして飲んだと思います。(おそらく)

青い缶のペプシ派は、少数派のはずです。

なぜか?

その答えを書く前に、ちょっとした実験の
お話をしていきます。

もちろん、コカ・コーラとペプシに関するもの。

シンプルな実験で、コカ・コーラとペプシ、
どちらとわからないように飲み比べをしてもらう、
というもの。

どちらが美味しかったですか?とアンケートを
取ると、ペプシのほうが優勢だそう。

どこで、何度やっても、ペプシが勝つ。

ところが、です。

どちらを飲んでいるか分かる場合には、
コカ・コーラを美味しいと答える人が
多くなるそうなのです。

おかしいですよね?

どっちかわからない場合にはペプシ、
わかっている場合にはコカ・コーラ。

同じものを飲んでいるはずなのに、
結果が変わってしまうわけです。

これ、ペプシパラドックスと名付けられて
いるのですが、どういうことかというと、
人は味覚のみで味を判断しているのではなく、
「ブランド評価」も影響しているってこと。

ペプシよりコカ・コーラに対して好意的な
感情がある場合には、味もコカ・コーラが
美味しいと錯覚してしまう。

コカ・コーラのほうがブランドとして
好印象を得ているってこと。

ちなみに、ブランド評価を感じる脳の部分が
損傷している人での実験では、どちらか
わかってもわからなくてもペプシが選ばれるそう。

同じような実験で、まったく同じワインを
かたや1本1000円、かたや1本9000円のもの、
として試飲させると、9000円と表示された
ほうが美味しいと答える確率が高いそう。

人は値段の情報にも味覚を左右させられる。

ってことは、自分が正しいとか間違っているとか、
これが良いとか悪いとか、自分に合っているとか
合っていないとか、そういうのって、幻想では?

自分で自分のことをわかっていて、自分のことを
自分でキチンと判断できる、というのも、
実際には歪んでいる可能性がありますよね?

上の例は、味覚が繊細かどうか?の話ではなく、
味覚以外の情報に味覚が左右されていることを
示しています。

で、だからどうしたらいいのか?
ってのはわかりません。

ただ、自覚することはできますよね?

なら、誰かに相談すればいいか?
というと、それもあてになりません。

本当に自分に合っているもの、見つけるには、
筋反射で探すのもいいかもしれません。
それもひとつの方法。

または、わかってないんだ、という了解の上で
健全なあきらめの中で生きるのもいいでしょう。

いちいち情報に振り回されずに、「快」の感覚に
したがって生きる選択もあっていい。

「快」にしたがうのは、重要な気もします。

では、また。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました