あなたは、自分自身がどんな存在でありたいと思っているでしょう?
理想像はどういったものでしょうか?
僕はこの年越、映画を観ていたんです。
タイトルは『ファイト・クラブ』
1999年の作品。
監督はデビッド・フィンチャー
ブラッド・ピットとエドワード・ノートンが出演しています。
「観たことある!」という方も多いでしょう。
「いままで観たなかでトップ10に入る!」という方も少なくない。
有名だし、ファンの多い作品ですよね。
この先はネタバレありますけど、話の内容があらかじめわかってるからどうこうっていう映画じゃないので、まだ観てなくても大丈夫です。
これから観るとしても、このWikipediaのあらすじ読んでからのほうが理解しやすいかも。
ファイト・クラブ_(映画)
どんな映画かっていうとですね、一言で言うと、
イカれてるんです。
異常なわけ。
でも、なぜか共感するんですよ。
そのイカれっぷりに。
ま、女性が共感するのかどうかはわかりませんが、
なんというか、
自分の中にあるけど抑圧されている、もしくは自分で押さえこんでいるなにかを解放したい
っていう感じでしょうかね。
映画の中で男たちがファイト(殴り合い)するのは、普段は発揮できない男性としてのエネルギーが感じられるからだろうし、
また、
アザだらけ、キズだらけになることで、「自分は本当に生きているんだ」ってことが実感できるからでしょう。
自分のエネルギーや生きている実感っていうのは、現実の社会ではなかなか感じられないってことですよね。
エドワード・ノートン演じる主人公(名前は最後まで明かされない)も、映画の最初のほうにあるように、自動車会社のサラリーマンとして仕事をし、もらった給料でスタイリッシュな家具やファッションを身につけて欲求充足していると。
「こんな生活ができて、こんな服を着ている自分には価値がある」
ってことでしょう。
でもそれじゃ結局は満たされない。
不眠症なので、うつの症状なわけですけど、それを解消するために、
「泣ける」グループに顔を出す。
泣くってことは、感情が大きく振れますからね。
ところが、ヘレナ・ボヘム・カーター演じるマーラのせいで、それがうまくいかなくなる。
じゃあ、っていうことで代替案が必要になって、ブラッド・ピット演じるタイラー・ダーデンが出てくるって流れ。
主人公が最初に選んだ「泣ける」グループってのは、死を意識させるものです。
最初の睾丸ガンのグループもそうですが、自分の中にあるものがなくなっていく、その悲しみを和らげようとするもの。
これはこれで効果があるんでしょうけど、健康な人がそこに行っても、結局のところ完全には入りきれないし、マーラのようなちょっとしたキッカケでダメになっちゃう。
つまり、感動的な、お涙ちょうだいでは、人は大きくは変わらないってことを暗示しているんじゃないかと、僕は解釈します。
僕も、感動的な動画やらを観たときに、泣くこともあるし、いろいろ感じたりしますけど、意識改革と行動変容は起きづらいと実感します。
そういうのが胸に響くっていうタイプの方もいると思いますが。
映画の内容は、死から生へと転換していきます。
「泣ける」グループの最後のほうで、クロエという女性がストレートな告白をするんです。
「もう長くないので、最後にもう一度セ◯クスがしたい」
という内容。
このあと、主人公はマーラと直接やりとりをします。
マーラは見るからにロックな女性なんですね。
自由奔放、好きなように生きているように見えるし、自分のルールは自分で作るっていうイメージ。
主人公とは生き方がはっきり違う。
そして、主人公は飛行機でタイラー・ダーデンと出会う。
映画の最後のほうでわかるんですが、タイラー・ダーデンってのは、主人公がアタマの中の作りだした、自分の理想像。
タイラーは、常識的ではまったくなく、大胆で突拍子もない行動を取る。
最終的にはテロリストになりますけど、自動車会社に勤めるサラリーマンの主人公とは、まったく正反対と思えるような人物です。
そんなタイラーに主人公は惹かれ、行動を共にするんだけど、最後は疑問を感じるようになる。
でも、途中までは、それが主人公の理想像なわけ。
ま、自分の中にある、抑圧していたいろんなものを解放していった結果、行きすぎに気がついて、最後には良心がちゃんと出てきた。
パンドラの箱みたいな話でもある。
さて、あなた自身の理想像はどんなものでしょう?
僕はなにも、あなたの中のタイラー・ダーデンを呼び覚ませと言うつもりはありません。
だけど、いつものあなたがイメージしているあなたの理想像は、もしかしたらキレイすぎるかもしれませんよ。
周りから圧力をかけられて、あなた自身も押さえこんでいるようななにかを、当たり前のように実行していてもおかしくない。
やっちゃいけないと言われてきたこと、やるべきでないと思い込んでいること。
それを難なくやっている自分をイメージしてみるのも、いいかもしれません。
行きすぎには注意が必要ですが。
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